「頭の良さ」は鍛えられる
我々は「頭がいい」、「頭が悪い」という表現を日常的に使います。
この頭の良さとはどういったものなのでしょうか。
頭の良さにはいくつかの要素が存在しますが、ここではとくに影響の大きい「ワーキングメモリ」を紹介します。
ワーキングメモリとは、簡単に言えば短期記憶のことです。
脳は、一時的な情報を処理するために、長期記憶とは別の記憶領域を持っています。
それがワーキングメモリです。
パソコンでいうとメモリにあたります。
例えば足し算を暗算することを考えてみましょう。
97 + 139
これを以下のように式を展開して計算するとします。
97 + 139 = (100 - 3) + (140 - 1) = (100 + 140) - (3 + 1) = 240 - 4 = 236
これを暗算で行うにはこれらの数字を一時的に記憶していなければなりません。
この途中計算を記憶しておく領域がワーキングメモリです。
短期記憶という名前からもわかるとおり、一時的な記憶領域であり、長くは保ちません。
一般的に20~30秒で忘れてしまいます。
このワーキングメモリの記憶容量が大きいほど、一度に処理できる情報の量が大きいといえます。
これが「頭の良さ」や「要領の良さ」の原因です。
ワーキングメモリの容量ははほとんどは生まれつきで決まっています。
しかし、ある程度は後天的に鍛えられることがわかっています。
ここでは、ワーキングメモリを鍛えられる科目を3つ紹介します。
頭が良くなる科目1:英語
ワーキングメモリを鍛える科目の1つ目は英語です。
第二言語(母国語以外の言語)を学習することは、ワーキングメモリを強化することがわかっています。
不慣れな言語で、長期記憶から記憶を引き出し言葉として発する。
英語を聞き取り一時的に記憶し、長期記憶と照らし合わせて意味を解釈する。
その過程でワーキングメモリが鍛えられるのではないかと思われます。
頭が良くなる科目2:音楽
ワーキングメモリを鍛える科目の2つ目は音楽です。
合唱や楽器の演奏によってワーキングメモリを鍛えられます。
楽器を学んだ期間が長いほどワーキングメモリの性能が高いことがわかっています。
これは演奏が複数の感覚を総合的に使う行動だからだと言われています。
楽譜を読み(視覚)、それを脳内で運動に変換し(運動感覚)、音をフィードバックとして得る(聴覚)という作業を繰り返すことでワーキングメモリが鍛えられるのです。
ワーキングメモリを鍛えるためだけに楽器を学ぶ必要はありませんが、もし好きでやってるなら続けたり、元々興味があるなら始めてみるのもよいかもしれません。
頭が良くなる科目3:体育
現在、最もワーキングメモリを鍛えられるとされている行動は、なんと「運動」なのです。
実はずっと机にかじりついている人よりも、日常的に運動している人の方が地頭がいい場合が多いのです。
実際、高3の夏まで部活の大会に出ていて、引退後に勉強を始めたのにいい大学に入る人は意外といるものです。
彼らは勉強をしていなかったからできないだけで、やればできる能力は鍛えていたのです。
運動するというと大変そうなイメージがありますが、実はそんなことはありません。
週3回、1日40分の運動だけでも効果が確認されています。
運動には他にもメンタルの改善や健康にもよい影響を与えるので、積極的に取り入れられると良いですね。
